イラスト:3600縮小図 タイトル:雑録あれこれ
京成電鉄について管理人SSが気が付いたことや気になっていることなど、掲載しておきたい事柄を記録しているページです。★は京成の記録、☆は京成以外のグループ・関係各社の記録となっています。
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★引退直前の3277編成
★北総開発鉄道から北総鉄道へ

★平成15年末の宗吾車庫
★完全にさようなら…3150形
☆新京成のイオン広告編成
★3200形片開き車
★駅のそば店

★どうなる??? 3329編成

★宗吾車庫の3000形

☆汚れが目立つシート

★新型車両について
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★引退直前の3277編成

 平成16年11月21日に3000形3011編成が増備されたことにより、その代替として3200形3277-3278+3245-3248の6両が廃車となったが、そのわずか6日前の11月15日にレッドラインさんが同編成に乗車後たまたま撮影され、その画像をちょうど送っていただいたばかりだった。まさかそんなすぐに廃車になる編成だとは思わなかったので、その偶然にはちょっと驚いた。しかも、赤電ではあまり見られなくなった特急運用ということで、急行灯を誇らしげに点灯させているその姿を見ると、まさに最後の花道といった感じがしてくる。管理人SSにとっては、あらたに増備された3000形よりも廃車となった車両の画像のほうがどんなにありがたいことか・・・レッドラインさん、いつも貴重な画像を本当にありがとうございます!

:レッドラインさんのコメント
 久々の京成利用で八千代台へ行きましたが、やってきたのがA33運用の赤電特急でした。時間の都合でダイヤ改正の状況を把握出来ていないまま利用しましたが、この6連優等運用のA33がまだ残ってたとは驚きです。降車して発車前に慌てて撮ったので自分的にいまひとつな感はしますが、記録として撮れたのは嬉しく思いました。3277編成の充当でした。

画像:京成3277現役時 画像:京成3248現役時
廃車6日前、特急運用に充当されていた3277。
(八千代台駅/H16年11月15日/提供:レッドラインさん)
画像拡大640×480ピクセル
同編成の上野寄り3248。
(八千代台駅/H16年11月15日/提供:レッドラインさん)

画像拡大640×480ピクセル

☆北総開発鉄道から北総鉄道へ

 平成16年7月1日より「北総開発鉄道」が「北総鉄道」へと社名変更された。千葉ニュータウンの開発事業がすでに終了しているため、同社にとって「開発」という文字を含んでいる社名の変更はかねてからの懸案だったが、実施には多額の費用がかかるためあえて変更しなかったようである。しかし、都市基盤整備公団が独立行政法人に移行するのに伴い、所有していた小室〜印旛日本医大間の鉄道施設を売却するため、従来の「北総・公団線」という路線名を変更する必要が生じたため、それに併せて社名変更も行ったということである。これにより、高砂〜印旛日本医大間が北総鉄道の路線として一本化され、路線名も「北総線」となった。

社名変更により各車両の社名板も変えられている。「北総開発鉄道」の文字が浮き上がって見えており、旧社名板の上にそのまま貼り付けたことがよくわかる。
(H16年7月1日/車両は北総7000形/提供:レッドラインさん)

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★平成15年末の宗吾車庫

 平成15年末の宗吾車庫では、事故や廃車などに関係した車両が多く見られた。その中でも、12月21日に発生した八幡付近の踏切における衝突事故により破損した3500形3593編成は、修復が完了して営業運転が近い気配が感じられた。また、パンタグラフの破損によりやってきた北総7000形7001編成や、廃車となった北総7050形も見られたほか、京成で廃車となった3200形3271-3272は解体が完了している状況であった。

画像:平成15年末宗吾車庫 手前右側がパンタグラフの修理にやってきた北総7001編成。その左側には解体が完了した3200形の残骸が・・・。奥の車両は廃車後に解体待ちとなっている北総7050形(元京成3150形)。
画像:京成3596修理後 踏切事故で破損した3500形3596の状況。ちょうどクルマと衝突した側を撮影できたが、車体に修復した跡が見受けられ、床下機器もところどころがきれいになっている。廃車が近い車両ではあるが、事故による廃車を免れたという点では幸いであった。

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★完全にさようなら…3150形

 北総開発鉄道で活躍していた元京成3150形最後の生き残りである7050形8連が、ついに平成15年12月23日をもって廃車されることになってしまった。更新によりオリジナルの姿とはだいぶ異なっているものの、4両固定編成ながらM2-M1-M2-M1という2両固定編成時代の形態をそのまま引きずった編成内容や、ユニット窓化されていないオリジナルのままのサイドビュー、全面窓下部のくぼみ、独特の台車形態など、一時代の京成車両の特徴を色濃く残す車両だっただけに非常に残念である。なお、廃車となる7050形の編成と旧番は以下の通りである。

 7081-7082-7083-7084+7085-7086-7087-7088 
         ↓          ↓          →上野側
 3179-3180-3181-3182+3187-3188-3189-3190

 3179〜3182は昭和38年10月日本車両製で昭和60年2月〜3月に冷改更新、3187〜3190は昭和38年10月汽車会社製で、昭和58年9月〜10月に冷改更新されている。ともに平成12年4月1日に北総へリースされ、3年8か月ほど同社で活躍し、元3150形として最後まで生き残ることとなった。昭和38年製ということで40年以上に渡って走り続け、初期の3200形よりも長生きしたことを考えると、よくぞここまで…という思いでいっぱいである。長い間本当にお疲れさまでした!

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☆新京成のイオン広告編成

 平成15年10月4日、イオン津田沼ショッピングセンターがオープンしたが、それに伴って新京成の車両にイオンの宣伝広告を施された編成が出現している。対象となっているのは8900形8911編成で、その外観は8両編成全車両の側扉の高さ分がフルにラッピングされており、色的にも中間の電動車がピンク、制御車と付随車がパステルグリーンで、その上にイオンのマークや動物の絵などが描かれていて、かなり派手な印象で目立つものである。SSがこの編成をはじめて確認したのは10月8日であったが、どうやら9月中にはラッピングされていたようだ。なお、車内の広告などの様子は残念ながら未確認で、いつまでこの状態で営業するのかも不明である。

画像:新京成8911イオン宣伝車A 画像:新京成8911イオン宣伝車B
イオンの宣伝広告を施された新京成8911編成。
(京成津田沼駅/H15.10/拡大:640×480
モーター車はピンク、それ以外はグリーンにラッピングされている。(京成津田沼駅/H15.10)

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★3200形片開き車

 現在、京成に残る貴重な片開き車の3200形3291編成と3295編成であるが、それぞれ単独の4連による普通列車による運用が長い期間続いていた。ところが、平成15年4月下旬になって3291編成の3293に何らかの不具合が発生し、当編成すべてが運用から外された。しばらく宗吾車庫への留置が続いた3291編成であるが、5月下旬になって3295編成の成田寄りに、3295先頭部の連結器を交換したうえで、3291−3292が無理矢理といった感じで連結され、6両編成となった。3291編成VVVF車と抵抗制御車の混結は過去に実績があるので問題はなかったが、だれもが予想などできなかった特別な編成が組まれたのである。

3291−3292+3295−3296−3297−3298

 その後、6月上旬よりこの編成の営業運転が開始され、しばらく普通運用のみであった車両が時には特急や快速にも充当され、久しぶりに京成車による片開きの優等列車が復活したことにより、かなり話題となったようである。しかし、これら3200形片開き車の廃車が近いことを予感させられることも事実であった。とくに3293−3294については再稼動の可能性は低く、即座に廃車になってしまうという噂まで飛び出す始末だった。ところが、7月に入るとすぐに、3295編成が4連での運用に戻され、話題の6両編成は予想以上の短期間で終了してしまった。続いてその直後に、一時は廃車との噂があった3293−3294が復帰され、3291編成4連が戻ってきた。6連での運転が短期間だったのは残念だが、両編成とも無事で何よりであった。
 なぜ京成はこんな変わった編成を組んだのであろうか?3293−3294を廃車、あるいはもっと長い期間留置させるための長期的な処置というのならば話はわかる。しかし、実際には1ヶ月に満たないほどの短期間にもかかわらず、3295の連結器を交換してまで6連にした。車両数が限界というほどのことはありえず、それだったら3295編成の方はそのまま4連で稼動させて、3291−3292は3293−3294とともに留置させていた方が、よほど面倒でなかったと思われる。京成側でも片開き車の優等運用を復活させ、ファンを喜ばせたかったというのは、考えすぎだとは思うが・・・。

画像:京成3295編成4連復帰後 画像:京成3291編成4連復帰後
4連での運用復帰直後の3200形3295編成。
(検見川駅/H15.07.04/提供:レッドラインさん)
こちらも無事復帰を果たした3291編成VVVF車4連。
(検見川駅付近/H15.07.11/提供:レッドラインさん)

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★駅のそば店

 京成のとくに利用客の多い駅にはそば店があるが、最近はファーストフード店やコーヒーショップなどに押され、そば店はあまり重視されなくなっているような印象を受ける。以前は金町や大久保,志津にもあったと思うが、それらがなくなって久しく、逆に新たにオープンした店もないので、昔に比べると店舗数自体が減ってしまった。
 現在の京成にあるそば店は大半が都そばであるが、温かいそば・うどんの味は可もなく不可もなくといったところ・・・。SSは決して嫌いではない。しかし、夏に冷し系のそばをとったところ、時間がかかったわりには生ぬるくて気持ち悪いことがあった。メニューについてもあまり魅力的とはいえない。また、店員が1人の客と喋りまくっていて、ほかの客への対応が疎かになっていたこともあった。
 最近のJRなどの駅にあるそば店は、だいたい座って食べれるところが主流となっている。また、以前に比べると店内が広めで明るくなり、女性客でも気軽に入りやすくなったと思われる。しかし、京成のそば店はその大半がきわめてせまく、相変わらずの立ち食い<Xタイルである。こういう感じは、今やもう古いのではないか・・・。
 先日東急東横線に乗車した際、多摩川園駅構内のそば店を利用したが、非常にたまげた!まず、店内は広めで明るく、もちろん座席も用意されている。冷房が心地よく効いており、クラッシック系のBGMまで流れて実に癒される空間であった。メニューも豊富で低価格・・・とくによかったのは冷しそばとミニ丼のセットで、カレー丼やとろろ丼のほか、なんとうな丼まで選べてすべて480円!冷し系そばは温かいのに比べると概して味が落ちることが多いが、ここのはしっかりと冷えていて麺にもコシがあり、しかも揚玉などの具も入っている立派な冷したぬきそばでとてもうまかった。そのうえこれほどの内容にもかかわらず、そばにゆで卵のサービス付き!!さらに店員の応対もよく、通常だと普通の水が麦茶だったことも付け加えておきたい。まさに高級住宅街の駅に相応しいそば店であるが、価格の方は非常に庶民的でSSを驚かせた。
 ファーストフード店やコーヒーショップなども結構だが、駅のそば店は安く早く気軽に食事ができるということで重宝している。東急ほどとはいわないが、これ以上の縮小をせず、せめて女性客でも入れるようなもう少しマシなそば店を京成にも望みたいところである。

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★どうなる??? 3329編成

 1月23日に発生した踏切障害事故により大きな損傷を受けた3300形3329号であるが、現在もまだ宗吾車庫内に留置されたままで、修復される気配が感じられない。昔から赤電に何度も乗車してきた管理人SSにとっては、とても気になるところである。

 当HPでは総合トップページにて、SSが見てきた事故後の状況についての報告を掲載していたが、その記事を以下にコピーしておく。

 平成15年1月23日午後7時29分ごろ、京成本線大久保〜実籾間の大久保5号踏切(遮断機・警報機付き、通称-東金街道)で、京成上野発芝山千代田行き1823下り普通列車とワゴン車が衝突し、列車はワゴン車を床下に巻き込んだまま200メートル先でようやく停車、先頭車両が脱線した。この事故でワゴン車に乗っていた2人が死亡、乗客11人が負傷して近くの病院に運ばれた。
 いつも利用している京成線で、クルマでもよく通る踏切でとても悲惨な事故が起こってしまった。管理人SSはたまたま近くを通りかかったので、残念ながら画像は撮影できなかったものの復旧作業をしばらく見守っていた。衝突した車両は3300形3329で、先頭部は青いビニールシートで覆われ、車体後部が上り線側へ支障になるほどに寄った状態で停車していた。3329と3300の連結部の隙間はほとんどなく、もしかしたら接触していたかも知れない。
 奇跡的なのは、成田空港発京成上野行き18A24上り特急列車が、事故列車のほんの数メートル手前で停車していたことである。ちなみにこちらは現在の京成営業車両としては最新の3868だったが、この列車は八千代台発19時28分で実籾通過がやはり29分程度なので、本当に危機一髪といった感じで、とくに特急のため実籾駅は通過のうえ、この付近ではスピードもかなり出ていると思われ、しかも夜なので見通しが悪いというのによく止まれたものである。これがもしそのまま突進していれば、事故車に接触してさらなる大惨事を起こしたと思うと実に恐ろしくなってくる。
 やがてクレーンで先頭車両が持ち上げられ、ビニールシートの中から2遺体が運び出されていた。それからようやくビニールシートが撤去されたが、その車両先頭部の状況には本当に驚かされた。列車の下のクルマはほとんどが原型をとどめず、まさにメチャメチャに壊れてしまっていた。かろうじてクルマのバックドアのみが列車の車体からはみ出して原型をとどめており、それによりマツダのフレンディということがわかった。ナンバーは足立300だった。フレンディといえば、背の高い大柄なミニバンで、重量もおよそ1.7〜1.8トンほどもあるから、列車側に与えるダメージもセダン型よりは大きいものと思われる。
 その列車側3329の破損状況もなかなかショッキングであった。前照灯・尾灯の破損はもちろんであるが、前面から見えるはずの床下の機器類が一切ないのである。かろうじで連結器は見えたものの、それもとんでもない角度になってしまっている。また、先頭台車は向きがほぼ真横になってしまっており、台車の直後にある機器類までもが破損していた。この3329の今後の動向が非常に心配され、もし修理不能、あるいは修理に多大な費用がかかるということになれば廃車になってしまうかも知れない。
 SSがわからなかったのは、踏切障害物検知装置が装備されている踏切で、なぜこんな事故が発生したのかということである。しかし、衝突した列車の運転手によれば、踏切で停車していたクルマを追い越し、このワゴン車が遮断機を壊して進入してきたという。クルマの整備不良か、そうでなければ単なる無謀運転というところだが、こういった事故は防ぎようがなく鉄道会社としてももっとも恐れている踏切事故だろう。また、ちょうど夜のラッシュ時・混雑区間で発生した事故だけに、その影響は計り知れないものがある。
 今回の事故の状況を目の当たりにして、いつもごく当たり前のように走っている京成車両のあんな姿は本当にショッキングであったと同時に、新年早々、新型車両の営業開始を控えているこの時期にとんでもない事故が起こってしまい、実に残念である。

 結局、翌24日の早朝には事故車両が現場から宗吾車庫へと移動され、その後急ピッチで軌道の整備が行なわれて午前中には復旧された。ただ、スカイライナーの運休や現場付近での全列車徐行運転によるダイヤの乱れは夕方ごろまで続いたようである。SSが25日に特急列車で現場を通りかかった際にも、まだかなりの徐行運転が行なわれていた。30日にクルマで現場の踏切に行ったときにはもう徐行運転は解除されていたものの、警察官が立っていてクルマが一時停止するかどうかを見張っていた。
 とにかく、今回の事故はかなり規模の大きなものとなってしまった。踏切自体には警報機・遮断機はもちろん、踏切上にかなり目立つ赤色のネオン式表示機と
、踏切障害物検知装置など第一級の設備があって何の問題もなかった。しかし、走行中の列車に向かっていきなり踏切内に進入してくる自動車に対しては、これらすべての設備がまったく役に立たない。事故を起こしたワゴン車がなぜ踏切で停止しなかったのか・・・本当に謎であるが、乗員2名が死亡しているだけにその原因はわからないままである。
 踏切における列車と自動車の衝突の場合、後者がトラックやバスなど重量がある自動車でない限り、列車側のダメージは少なくて済むものである。ほとんどの場合、列車が自動車を側方へ跳ね除けて、今回のように乗客が負傷したり、ましてや列車が激しく損傷することもあまりないであろう。ところが、今回の場合は衝突したワゴン車が列車の前面下部に見事なまでにはまってしまい、そのまましばらく走行してしまったことが車両や軌道へのダメージを大きくしてしまった。
 また、自動車が止まっていれば衝突時の衝撃はもっと小さなものであったと思われるが、お互いかなりのスピードが出ていてブレーキをかける間もなく衝突したものだから、衝撃力が相当なものとなり乗客に負傷者が出てしまった。列車と自動車の進行方向、及び踏切と道路の角度を考えると、ほとんどお互いが突進して突っ込んだ形となり、そのうえ同踏切は軌道・道路の両方が勾配の谷となっているため、両者とも自然にスピードが出てしまう区間でもある。それらを考えると、いろいろな悪条件が重なったうえで起きた重大事故とも考えられる。
 仮にタイミングがもう少し早ければ衝突は免れていただろうし、逆に遅ければ列車側面に激突して炎上していたことも考えられる。

 それにしても、3329号は今後どうなってしまうのだろうか?その後の事故時の鮮明な画像を見ると、先頭部床下の損傷は実際目にしたときよりも激しい感じがする。残念ながら廃車になってしまう可能性がきわめて高いといえる状態である。3330号も、3329号との連結部の車体接触など衝突時の衝撃による損傷が考えられ、3329号が廃車ならば残しておいても使い道がないので、同時に廃車だろう。また、3331-3332も道連れ的に廃車となってしまう可能性も高いと思わざるを得ない。4両の今後の動向が注目される。 

画像:京成3329(飛)特急・成田←残念ながら廃車の可能性が高い3329編成。(飛)特急として活躍していたころ。およそ2年後に一瞬にしてあんな姿になってしまうとは・・・
(成田駅/平成13年3月中旬撮影)

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★宗吾車庫の3000形

 もうすでに雑誌や他サイトなどでおなじみの京成新車3000形であるが、宗吾車庫の脇を通ると停車中の実車を見かけられる機会も多くなってきた。
 先日も車庫の側道を通りかかったところ、京成車両工業側にある解体線近くに3000形が停車していた。やはり、京成初の集中式冷房装置やLED式の行先種別表示装置,ビードのないフラットなステンレス車体などがかなり目を引く。しかし、側面を見る限りでは、ラインが細すぎるのがやや気になるものの、以前の車両と同じカラーにより新型車両としての違和感はあまり感じられない。
 営業運転が待ち遠しいところだが、そのあかつきには、今回撮影した場所で元3150形などの恐怖の廃車解体作業が確実に行なわれることになるだろう。

画像:京成3001新車 画像:京成3001-2拡大
宗吾車庫内の解体線付近に停車中の新形式車3000形。車内で数名が何かの作業をしていた模様。 3001-2の拡大写真。行先種別装置は京成初のLED式。ちなみにこのときの表示は(飛)快速羽田空港。

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☆汚れが目立つシート

 明るい色のシートは、新車時にはとてもきれいな印象を受けて悪くないのであるが、時間が経つと汚れが目立って悲惨な状態となる。京成グループの車両の中にも明るい色のシートを採用した例はあるが、必ずといっていいほど後年には濃い色のシートに変わっている。
 たとえば、昭和54年に登場した北総開発鉄道7000形は、当初オレンジ色のシートでとても新鮮な印象を受けたものだが、現在ではエンジのシートとなり、まったくノーマルな印象となってしまっている。また、昭和61年に登場した新京成電鉄8800形も新車時にはやはりオレンジ色のシートを採用したが、またたく間に汚れが目立つようになってしまった。これにより、薄いアズキ色で汚れが目立ちにくいような、ちょっと変わった材質のシートに改造されたがこれも長続きせず、結局現在では全車エンジ色のシートとなっている。
 このような前例がありながら、今度は京成の平成7年度製以降の3700形や平成8年からの3500形更新車で、明るいピンク色の個別シートが採用されたが、やはりここへきて汚れがかなり目立ってきた。しかもこのシート、クッション性をほとんど感じないほど硬いばかりでなく、とくに背もたれのバケット感が強すぎるうえ、背もたれが厚すぎてふくらはぎを支える座面の長さが不足していることなど、座り心地についてもあまり感心できるものではない。
 こういったことからグループ他社の過去の例と同様、やはり汚れが目立ってきたピンク色のシートをエンジ基調のシートに交換することになったようである。交換されたシートは3700形最終増備車となった3861編成と同様のもので、現在のところ3700形3751編成と3500形更新車3501編成に採用されている。
 なお、当ページの下の方ですでに取り上げた通り、しばらくシート方式の試行錯誤を繰り返してきた京成であるが、どうやら3861編成のもので決定されたのではないかと思われる。したがって、まもなく登場する新3000形にも同じものが採用されているのではないだろうか・・・?

画像:京成3751改造シートA 画像:京成3751改造シートB
シート交換工事を行なった3700形3751の車内。一段下降窓と独特の袖仕切りの形状により、3751F以降の車両であることがわかる。交換されたシートは3861Fと同様のもので、今後の京成標準タイプのシートになるものと思われる。以前の超?個別シートに比べれば座り心地はかなり良好!

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★新型車両について

今年度中に登場する京成新型車両の内容が徐々に明らかになってきた。現時点での管理人SSの感想と将来の予想を述べてみたい。 

まず、現時点で確認することができた新型車両の特徴は以下の通りである。

:形式は「3000形」だが、これまでとは車両番号の表記の仕方が異なり、京成通勤車初のハイフン付となった。ちなみに、今回新製された車両は8両編成で、この編成の番号表記は次の通りである。
 3001-1+3001-2+3001-3+3001-4+3001-5+3001-6+3001-7+3001-8
 なお、車両前面の表記は「3001」という編成を示す番号のみ。

:車体はステンレス製で、今はやりのビードレス完全フラットタイプ。

:前面はかなり広範囲にわたりブラックフェイス化され、貫通扉は左側端に寄せて設置。ライト関係は3700形改良車と同じ配置。切妻ではなく、真横から見るとややくの字′^。京成通勤車の特徴だった前面貫通扉内の種別表示は廃止。

:側面の帯配置は従来と同様ながら、幕板部の青帯と腰部の赤帯がかなり細くなっている。扉間の窓は開閉式の大型窓と固定式の小型窓の組み合わせ、車端の窓は大型の1枚窓となり固定式。運転台後部のみ京成両開き扉車初の戸袋窓を設置し、通常の開閉窓廃止。側扉は艶の強い感じや窓の支持方式を含め、JRE231系と同じタイプの模様。車外スピーカーの2→1個化。

:行先種別表示は前面・側面を含めすべて京成初のLED化。

:冷房装置は京成初の集中式。

:台車のボルスタアンカーは踏襲。

 やはり、あるいはついに京成車両にも低コスト、部品共通化の多大なる影響が及んでしまった。今回の「新3000形」は、外観を見た限りではこれまでの京成車両としての伝統や特徴といったものを捨て去り、JR209系以来の超低コスト車両との共通点が随所に感じられる。
 スタイルについては、某掲示板ではすでにかなりの悪評≠ェ見受けられるが、SSはそんなに悪くはないと思う。現時点で明らかになっているのはあくまでも甲種回送時の姿であり、少なくとも前面についてはスカートが完全に設置されアンチクライマーも付けば、さらに印象も変わるのではないだろうか?確かに整ったスタイルで人気が高かった3700形に比べそれ以上にカッコよくなったとは思えないし、東急5000系のような垢抜けた印象を受けられないのは残念だが、それなりに新しさは感じられるし慣れということもあるだろう。西武20000系や小田急3000形のときほどショッキングではない。
 前面以上に評判が悪いのは側面で、京王9000系や小田急3000形など、最近登場した日本車輌製低コスト新型車とほとんど同じ印象を受ける。これら低コストタイプの新型車両の中で、京成新3000形は初の18メートル車となった。今後このタイプの車両は他社にもどんどん波及していくと思われ、これは時代の流れからいって仕方がないことであきらめなければならないと思う。帯が細すぎで弱々しい印象を受けてしまう点など改良の余地はあると思うが、京成グループ全体のステンレス車としては初めて外板がフラットになるなど、新しい印象は十分感じられる。
 あとは車内のインテリア、実際に乗車した際の乗り心地や騒音などがどんなものかだが、当HPでも詳細がわかり次第、お伝えしていく予定である。

 最後に将来の予想であるが、今回の新3000形はお伝えしている通り製造費などをかなり切り詰めた低コスト車両となっている。いっぽう、在来型車両の更新工事は中止され、未更新のままの3500形や更新から35年以上経過した3150形(北総7050形)や3200形など、代替しなければならない車両が数多くある。そのため、従来よりも安価で新造できる新3000形が大量に増備され、赤電や3500形未更新車が早期に廃止されてしまうことも十分に考えられる。
 新3000形の車両番号がハイフン付きとなったこともそれを物語っていると言える。京成は都営浅草線と直通運転している都合上、乗り入れている通勤車は3000番台としなければならないが、従来の車両番号方式だと、3000形の場合3001から3099まで単純計算で99両の車両にしか付与できず、実際には欠番が発生するため、それ以下の車両数となってしまう。しかし、ハイフン付ならば99本もの車両に付与することが可能となり、車両数としてはかなりのものとなる。
 3001編成から3099編成までフル編成増備されることは考えられず、途中で新型車3100形に変わると思われるが、とにかく3000形だけでも従来よりもはるかに大量の増備ができることになり、さらに3100形以降も同様のことが言えるのだ。
 京成は絶対的な車両数が少ないため大量増備といってもたかが知れているが、従来よりも早いペースで車両増備をしなければならないことは確かだし、新3000形の車両表記が大量増備に対応されたということも事実である。SSが決して望んでいない在来型車両の早期淘汰が実現されてしまうとしたら、とても残念なことである。
 ただしこれはあくまでもSSの予想であり、実際にどうなるかはわからないが・・・ 

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